虹色ロリポップキャンディー

アニメだったり、特撮だったりの感想等

キラキラプリキュアア・ラ・モード 総括

途中から流し見状態になりましたが、感想としては並でした。

一つ一つの話がよくできていると思う反面つながりがあまりないようなイメージでした。

個々人の話の連続性はありましたが、それでも少なくてぶつ切りな印象は拭えません。

特に、ゆかりは本人のキャラクターもあってか留学の話は唐突な感じがありました。

よくみればわからなくもないですが。

個々人の回以外のところで、それぞれが成長している場面が少なかったように思います。

個人回での成長が、他の話で反映されているのかなとも思いました。

また、高校生と中学生のつながりがやはり難しいのかなと思いました。

ハートキャッチのゆりさんみたいな立ち位置じゃなく、追加戦士でもない、つまりプリキュアとしてはイーブンな関係です。

今までだと、距離感があったのですが、それが最初から無いのです。

主人公たちと一緒に成長していくのかと思いきや、ふたりともどちらかといえば完璧な人と描かれています。

つまり、距離感がない関係が求められているのに、近寄りがたい人物像ができていると思いました。

そして、結果、孤高の存在同士で2人の話がよく描かれていました。

中学生と話をする必要性が見えないのです。

それでも、成長する場面があります。

すると、成長していくタイプの主人公を頼りにする完璧に見える2人ができてしまいます。

同じ中学生のひまりやあおいとは違い、いちかだけが頼りにされているようにです。

ここが、チグハグにみえました。

更に言うと、ここから見えるのは、超人的ないちかです。

同じスイーツ作りの側面でもパティシエであるシエルでなく、いちかです。

主人公といえばそれまでですが、今ひとつ説得力が感じられませんでした。

 

キャラクター設定もよかったですが、それが枠におさまりすぎて意外性がなかったです。

いまひとつキャラクターが動いている印象はなかったです。

しいていうなら、ゆかりだけかなと。

それでも1人あるきというだけで、他のキャラクターとの関係で動いているように見えませんでした。

 

また、変身シーンは良かったですが、戦闘シーンはいまいちでした。

格闘シーンが求めていたものではなかったです。

ここを上手く描いてこそのプリキュアらしさだと思うのですが、それが感じられませんでした。

強化アイテムも〆にしか使わないですし。

これは今までと同じですが。

一時期のアイテムありきの話から脱却したかと思ったんですが、満足のいくものではなかったです。

結局、徒手空拳プリキュアらしいなと。

 

 

個人的にいちばんもったいなかったのは、リオの扱いです。

最終決戦は、ペコリンだけでなく、リオもいてほしかったです。

せっかく、シエルと仲直りして、スイーツも作れるようになったのに。

男のプリキュアは出さないし、プリキュアでない者は結局、戦えないということでしょうか。残念です。

ライダーも戦隊にも女性がいるのに、プリキュアに男がいてもいいのにと思うのですが。

 

全体としてみると、面白い作品ではあるけど、突き抜けたものはなかったです。

なまじっか、キャラクターや変身シーン等期待値が高かったばかりに、尻すぼみな印象です。

ゆかりは最後にスイーツと絡めてきましたけど、あきらとあおいにスイーツの必要性が感じられなかった。

また、キラキラルという面で見ても、あきらとゆかりは決着点が個人的な問題で、いちか達の他へのキラキラルとは思えませんでした。

シエルもリオとの関係はいいけど、それ以外の関係が浅いかなと。

敵も妖精やリオ、ビブリー、エリシオ、ノワールと変わりすぎて、それを毎回倒してから出てくるので、組織みたいな個人にしかみえなかったです。

まとめると、この作品の芯となる部分が見えなかった。

これに尽きるかなと。

最終回見て、やっとこの作品がやりたかったことがわかりました。

個人の成長を促したけど、ただの1年みたいな。

でも、それがスイーツやキラキラルとつながるかといえば、やっぱりよくわからないです。

微妙に乖離していたように思います。