虹色ロリポップキャンディー

アニメだったり、特撮だったりの感想等

HUGっとプリキュア 男性プリキュア登場について

これに関しては、坪田さんがやりたかったんじゃないかと個人的には考えています。

アンリがプリキュアになる過程を言っていくと、彼に乗り越えるべき問題が提示されます。それは、二次性徴に伴う身体の成長と怪我です。トップスケーターとしてのアンリのままでいたいという気持ちに反し、今までどおりの演技が出来なっていく身体、さらには声変わり。理想と現実の間で、彼は苦しみます。そして、彼はある大会を最後の花道にする決意を固めるが、その道中で事故に遭い、それすら叶わなくなる。

これだけみれば、まあ筋は通っているんですが、わざわざ事故に遭わせる必要性があるのか。事故に遭わなくても、結果が出ないあたりでいいと思うんです。それじゃアンリは絶望しないから、事故に遭わせたとも考えられます。でも、誰だって事故にあえば、絶望すると思います。外的要因に左右されてほしくなかったです。他人に口出ししてきた彼が葛藤する様を見たかったのに。

まあ、なんやかんやでプリキュアに彼はなります。えみるとルールーであれほど気にしてたプリハートは必要ありませんでした。しかも、特に戦いません。決着も、5人に任せます。正直、これってプリキュアなのかと思いました。プリキュアの名を冠したキャラクターにしか見えませんでした。わざわざある種のタブーを破ってまでしたかったことの結果がこれなのかと。非常に残念でした。

前作でピカリオを頑なにプリキュアにさせなかったので、もう男性プリキュアは出さない、出してもギャグで済ますと思っていました。出すとしても、ピカリオは超えてくる描写が必要になるはずなんです。実際には、そんなものは必要ありませんでした。

一話限りの話かと思いきや、48話で全員プリキュアなんてするからもうよくわかりません。47話でアンリの時が止まっている時点で、この作中でのプリキュアとは何かわからなくなりましたけど、ここまでされたらこれがプリキュアなんだなと理解せざるを得ません。プリキュア観の相違ですね。

ただ、公式がこのキュアアンフィニをどう扱うのかは、これから気になるところです。オールスター映画に出したりするのか等々。出したって戦えないんですけど。